本と映画とあさひかわ

書評・映画評Blogにしようと目論んでいましたが、うっかり『バーフバリ』からインド映画にハマリ、その後NetflixとAmazon Prime含め映画をたくさん見るようになりました。ありがとうバーフバリ。

[翻訳]You are No.1 ― 2014プラバースインタビュー(123telugu.com)

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(映画『Mirchi』より、プラバース、アヌシュカ、サティヤラージ)

 

 最近寝ても醒めてもバーフバリのことを考えていて非常にやばい。

 ついにyoutubeテルグ語の番組を見始めたし、英語のインタビューの翻訳を始めた。

 

 いくつか準備中のものがあるが、ひとまず力試しに短いインタビューを。

 バーフバリはいわゆるトリウッド、テルグ語映画から出た空前絶後の大ヒット作だ。

 そこで最初に、テルグ映画の情報サイト123telugu.comから映画『バーフバリ 伝説誕生』『バーフバリ 王の凱旋』で主役 アマレンドラ・バーフバリ/ マヘンドラ・バーフバリを務めたプラバースの独占インタビュー「You are No.1」*1を。

 元記事の公開日がまだはっきりわからないのだが(webページのソースをのぞいてもよくわからない) , 一番古い記事へのコメントが4年前なので2014年のものだと思う。記事内では2013年公開のプラバース主演作『Mirchi』*2の成功と、当時まだ公開されていなかった『バーフバリ 伝説誕生』(原題:Baahubali : The Beggining)について触れているので、2013〜2014年に公開された記事だと考えていいと思う。最初のコメント日時を考慮して、ここでは2014としている。

 

 元記事はテルグ語*3なので英語版から訳出した。

www.123telugu.com

 素人翻訳なので間違いも多々あると思うが、他のマヒシュマティ民に喜んでもらえれば嬉しい。(間違いがあったら是非コメントからお知らせ下さい。)

プラバース独占インタビュー:You are No.1

 

 若き革新的なスター*4・プラバースは最新の大人気作品『Mirchi』で成功をおさめ、ここのところ幸福でリラックスしている。また彼は近日公開予定のプロジェクト『バーフバリ』に胸を高鳴らせているところだ。
 本日我々はプラバースに短いインタビューを行った。彼は髭をたくわえ、その腕は鍛え上げられていた。以下は『Mirchi』と『バーフバリ』、さらに彼のキャリア全般についてのインタビューである。

――ものすごくトレーニングをしているようですね。

プラバース:(笑顔)そうです。自分の身体を変えるために非常に厳しいトレーニングをしています。『バーフバリ』では大変筋肉質な体を見せなければならないので。

――『Mirchi』は大変な人気となっていますが、それについてはどのように思いますか?
プラバース: 非常に嬉しいです。私はいつも自分の成功を非常に親しい友人やいとこたちと分け合うのですが、Mirchiは私のいとこたちや友人たちと作った映画なので、二重に特別です。

――『Mirchi』を(プラバースの)「ワンマンショー」だというひともいますが、それについては?

プラバース:それは違います。Mirchiは私一人だけではなく、チームの成果でしかありえません。たとえばアヌシュカをみてください。観客は彼女の登場シーンでシーンとなります。これは彼女の力です。それでもまだワンマンショーだといえますか?

――あなたにとって、Mirchiのベストシーンはどれですか?

プラバース:ナレーションですね。この物語の中でのナレーションが本当に好きでした。新鮮で小説のようでした。この映画を楽しんで頂いてるので、私と同じようにみなさんも好きなのだと思います。

――ストーリーが他のテルグ映画に似ているように見えますが?

プラバース:(笑って)これは商業的な映画です。どんな商業的な大作でも娯楽作品は他の物語をわずかに参照するものです。シナリオや表現に関してなにか新しいものがあれば、それは問題ではないと考えています。もし全ての映画が完全に新しいストーリーでなければならないとしたら、アマール・カーンのように一つの作品に3年ずつかけなければならなくなりますね。(もう一度笑う)

――これからも商業映画に出演し続けしますか?それともパラレルシネマ*5にも興味が?

プラバース:パラレルシネマや芸術映画にでることはないと思います。エンターテイナーであることにこだわっています。自分のイメージのなかで色々試したいのです。
 たとえば、『Darling』や『Mr.Perfect』はファミリードラマに挑戦した作品です。『Chakram』のような映画にはおそらく、再び出演することはないでしょう。

――同じ様な役どころに飽きてしまうということはないんでしょうか?

プラバース:アクション映画に立て続けに出演し、飽きてしまったのが、『Darling』や『Mr.perfect』のような映画を選んだ理由です。そしてまた飽きたので、今はアクションエンターテイメントの『バーフバリ』にとりかかっています。
 将来的には、また何か違うものに挑戦するでしょうね。しかし何をするにしても、私のファンや、作品を見る人にとって楽しめるものになることは保証します。

――『若き革新的スター(Young Rebel Star)』と言われることがありますが、それについては嬉しく思っていますか?

プラバース:(少し考えて)ご覧の通り、私はそういった呼び名について決して喜ばしいと思っているわけではありません。もし私にまかせてもらえるなら、私は単にプラバースという名前を使いますね。
 私は『Mirchi』のときに私の友人たちに『若き革新的なスター』という呼び名をつかうのをやめさせようとしましたが、結局説得されてしまいました。私のファンがこの呼び名を愛しているので、友人たちは彼らを失望させたくないのです。私もそうです。私にとってはファンが一番大事で、ファンが好きなものはなんであれ私は好きなのです。(笑顔)

――映画の成功において、技術的な分野というのはどのくらい決定的なものですか?
プラバース:技術者というのは映画にとって本当に大変に重要です。彼らはそんなに認識していないけれど、彼らの仕事が映画の成功を左右するのです。
 たとえば、編集者。映画の最終的な形は編集者のビジョン以外にほかなりません。編集というのはとても大事で、主任編集者だけがどれを残し、どれを削るかを判断できます。
 もうひとつ決定的に重要なのはカメラマンです。『Mirchi』が始まる前から、私たちはインド最高のカメラマン―R.マディ(R.Madhi)を連れてこようと決めていました。『Shaitan』で彼の仕事を見て、衝撃を受けたのです。

――デヴィ・スリ・プラサード(Devi Sri Prasad)と作った楽曲はとても良いものになったようですね?
プラバース: デヴィ・スリ・プラサードなしにはこの映画の成功はありませんでした。あなたのいうように、何年もの間、彼は私のためにヒット曲を沢山作曲してくれています。『Mirchi』の「Pandagola」や「Kaatuka Kallu」が大好きで、「Darlingey」はその次に好きな曲です。

――ラーナー・ダッグバーティと『バーフバリ』で共演しますね。ラーナーはあなたの敵役ですか?
プラバース:(ニコッと笑って)『バーフバリ』については何もお教えすることができないんです。私が言えるのは、見るのが待ち遠しいような素晴らしいシーンがあるということだけです。
 ラーナーとはよい友人で、剣戟や乗馬シーンのために一緒にトレーニングをしています。

――ラージャマウリは素晴らしい態勢で『バーフバリ』の製作に臨んでいます。あなたの出演作は大ヒットしたばかりです。『バーフバリ』への期待は大きく膨らんでいますが。
プラバース:ええ、しかしラージャマウリはスタッフをよく知る熟達したディレクターです。彼は仕事に対して非常に情熱的で、私は彼に信頼を寄せています。実際、今現在の私の生活のなかでの優先事項は彼に可能な限り快適に感じてもらうことです(笑顔)。私は製作の妨げにならないよう、『バーフバリ』が完成するまでは他の映画の仕事をいれないことにしています。

――アヌシュカはあなたにとって一番大好きな共演者なんでしょうか?
プラバース:(笑って)そうですね。彼女と共演するのは非常に心地よいものです。彼女はとっても素晴らしい人で、現場で働く人たち全ての気持ちをラクにするんです。

――あなたのファンの裾野は大変な勢いで増えているので、人気が続いています。あなたはNO.1争いに加わっていると思いますか?
プラバース: No.1を最初に定義しましょう。私の考えでは、No.1とは、作品のヒットや失敗に無関係に10年20年と映画産業のトップにいて、この業界を先導するひとのことです。もし私やほかのスターが2つや3つのヒットを続けて出したとしても、それはNo.1の位置にあるとは言えません。

 私は自分のことをNo.1だとは思っていません。(笑顔)

――あなたの友人や共演者のほとんどは既に結婚していますが、結婚のご予定は?
プラバース:“Vallu edho cheskunnarani nenu cheskunte bagodhu ga”(必要のないコメントはしません)*6自分が結婚したいと思ったときにするでしょう。今年ではないでしょうね。もしかすると来年かもしれません。

――『Mirchi』では雨の中の戦いのシーン*7がありますか?
プラバース:私がそれについて話すべきではないでしょう。コラタラ・シヴァ(Koratala Siva)監督が適切なときにもっと詳しいことを明らかにするでしょう。

――これまでのあなたのキャリアで後悔したことはありますか?
プラバース:(考えて)そうですね、仕事がうまくいっているのは幸せなことです。でも私が選んだ台本のいくつかについては、もう少し注意を払っていればよかったなと思います。詳しくは言いませんが、(私のいっていることについて)わかってもらえると思います(笑顔)。

――ツイッターははじめないのですか?沢山のファンが望んでいます。
プラバース:うーん、来年かな*8『バーフバリ』のあとかもしれない。わかりません。あまり考えたことがないので。

―― 失敗に終わった映画にも愛情を感じていますか?それとも俳優という仕事につきものの運のようなものだと思いますか?
プラバース: いいえ、失敗した映画でも愛着はあります。監督や仕事仲間のことが好きなので、何が間違っていたかを考え、そのあとの作品では同じ間違いを犯さないようにしようとしています。

――『Mirchi』の成功、おめでとうございます。それから、『バーフバリ』の成功をお祈りします。
プラバース:ありがとうございます。(笑顔)

 

 以上がインタビューだ。我々はプラバースの謙虚さや人懐っこさをいろいろな方向から耳にしていたが、実際に会ってその両方を目の当たりにし、感動するどころではなかった。読者のみなさんに、このインタビューを楽しんでもらえますように。

感想

 

尊い

 海外のインタビューを読み慣れているわけではないからわからないんだけど、インタビューの地の文に最後にわざわざ人柄を褒めるのは普通なの?!わかりません!

 

インタビューで触れられていた『Mirchi』劇中曲

 テルグ語で「祭」を意味する「Pandagala」。公式がFullでアップしている動画には英語字幕が付けられるので見ていたら、主人公ジャイ(プラバース)が故郷の村に帰ってきて、それを喜んだ村人たちが「あなたが帰ってきて私たちの生活を変えた あなたは私の光 私たちを導いてくれる」みたいな歌詞で尊さが凄い

www.youtube.com

 

 プラバースが二番手で好きっぽい「Darlingey」。

 Mirchiでもヒロインとして共演しているアヌシュカ・シェッティとプラバースがぐいぐい踊ってます。現代風で長い手足を持て余しているようなプラバースと、勢いがめちゃめちゃある元気なアヌシュカのダンス、好き!

 途中突然の中世風の衣装のダンスシーンがあり、めちゃめちゃとぼけててアヌシュカにしばかれるプラバースがバーフバリファン必見のポイントです。

www.youtube.com

 

 記事作成後、訳文がかなりひどかったので修正したのと、劇中曲などのリンクを付け加えました。『バーフバリ』に触れた内容が目当てで読んだインタビューだったけど、『Mirchi』を見るきっかけになるといいなと思います!( 2018年2月8日追記)

 

*1:原題は「You are No.1 only if you stay at the top for 10 years」で、プラバースのインタビュー中で「2,30年トップで居続ければNo.1といっていいのでは」という発言を受けて「10年もトップなのだからあなたがもうすでにNo.1だよ!謙虚だな!」というニュアンスだと...思う。(思い込み入ってるかも

*2:プラバース主演、アヌシュカ・シェッティ共演のテルグ映画。インド全土でヒットした。日本未公開。Mirchi(2013)-IMDb http://www.imdb.com/title/tt2469980/

*3:英語記事内にリンクあり

*4:"young rebel star"というのはプラバースを指す言葉として人口に膾炙しているようだ。twitterにもタグがある。

*5:インドで1950年代に起こったオルタナティブな映画の潮流。参考:Parallel cinema - Wikipedia

*6:テルグ語の慣用句?同じくこちらのインタビューを読んだらしい以下のツイートを参考にした。https://twitter.com/elegnt_hedgehg/status/303523432635715584https://twitter.com/elegnt_hedgehg/status/303523432635715584https://twitter.com/elegnt_hedgehg/status/303523432635715584https://twitter.com/elegnt_hedgehg/status/303523432635715584

*7:プラバースの主演作では雨の中の戦いがお約束w

*8:結局始めていない。プラバースは私生活を明らかにしないことで有名だ。