紙書籍を電子化してみた(2) 裁断業者の使い所と自力PDF化
前回の記事紙書籍を電子化してみた(1)からものすごい間隔があいてしまいましたが、ついに完結編です。
2年の間に引っ越しを2回ほどしたため、そのたびにかなりの書籍を電子化したのですが、数えてみたら結局1000冊以上は自炊したようなので(途中で面倒になり数えるのをやめた)、まあそれなりに自分なりの自炊スタイルみたいなものが出来ました。
数年したらまたいい機械など出たりして事情が変わるかもしれませんが、2019年時点での到達点を書き残しておこうと思います。
予算と時間の兼ね合いによる結論: 可能な限り裁断業者を使う。
予算と使える時間の兼ね合いですが、最終的に裁断後にも手元に原本を残しておきたいか、どれくらいの解像度でスキャンしておきたいのか、人それぞれだと思います。私の譲れないポイントは以下でした。
- 合計予算10万以下。
- 1ヶ月程度で最低500冊をスキャンまで完了する。
- 200冊程度は最高解像度でスキャン
- なおかつ再度手に入るかわからないものは手元に残す。
前回の記事で完璧な自力裁断を諦めた話を書いたのですが、裁断業者は検索したらゴマンとあります。業者によりますが大抵は本を詰めて→裁断して→送り返してもらう、の少なくとも片道は送料がかかりますので住んでいるところに近い業者を選びましょう。同じ府県内ならなおよし。
関西在住だったので大阪のカットブックプロという業者を使いました。メールの対応もきちんとしていて、振り込みさえすぐにすればかなり予定通りに裁断して返送してくれれるので最初にお試しで初回限定パックを使って以降リピートして利用していました(現在はサイトで初回限定パックが見当たらないようです)。
慣れれば文庫本などはひとつ1分半程度で裁断完了できるので、大型本、自力での解体が難しいものを中心にプロ裁断してもらっていました。
実際に使った解体道具
教えてもらって驚いたんですが、カッターが違うと全然切れ味が違います!
オルファリミテッドは本当にいいぞ。本当におすすめ!
カッターで本を1〜2cmの厚さの束に分割したあと、背表紙側の糊が完全になくなるように幅に余裕をもって側面を切り落とします。
カッターマットは必ず使いましょう。机がズタズタになるよ!
知人はこの手順が面倒ということでかなりの分厚さの本まで背表紙ごとぶった切れる裁断機を使っていました。予算に余裕があるのであれば、こちらがおすすめ。裁断部分のスピードが冗談じゃなく10倍程度になります。
プラス 裁断機 自炊 A4 コンパクト PK-213 26-366
ちなみに私は以下のようなスライドカッターでちまちま切っていましたが、あとで振り返ると2〜3万出してかなり強い裁断機を買ったほうが全体として安上がりだったはずです。
もし下のような形の裁断機を使うのであれば、可能な限り裁断枚数の多いものをおすすめします。効率の良し悪しは精神衛生に直結します。
プラス 裁断機 ペーパーカッター ハンブンコ A4 20枚裁断 PK-813 26-477
スキャナはScan Snap
裁断業者には自分で解体出来ないものだけを詰めておくり、戻ってきたものを次から次へとスキャナに投入します。
富士通 PFU ドキュメントスキャナー ScanSnap iX1500 (両面読取/ADF/4.3インチタッチパネル/Wi-Fi対応)
私は一世代前のこちらをつかっていたのですが、最高解像度でもほとんどストレスなく使える速度でスキャンしてくれました。
どちらもドライバをインストールしたパソコンに接続した状態で使う必要があります。
自力裁断した書籍は時折糊がページについており、それがスキャンしたときに筋になってしまうので、時々スキャンデータを確認してきちんとスキャンされているか確認したほうが良いです。
まとめ
予算に余裕のある順に以下の方法がオススメ。
(1)業者にスキャン&データ化を丸投げ
(2)強い裁断機と強いスキャナを初期投資で買い、大型本などだけを業者に委託
(3)強いカッターと普通の裁断機を買い、スキャナは予算内で購入
時間の概算は順に10倍ほど違うと思います。